今日 NHKの番組で吉永小百合さんが20年以上続けていらっしゃる,平和を呼びかける『原爆詩朗読』を見ました。
そして久しぶりに『生ましめんかな』の朗読を聞き、初めてこの詩を聞いた時の事を思い出しました。
それは1995年8月28日、夜中近くだったと思います。
私はその日の夕方17時45分に長女出産し、
面会や食事のバタバタの後、ホットして一眠りしたら今度は痛みで目が覚めて眠れなくなり、
看護婦さんに薬を頂いた後,何気なくラジオをつけたのでした。
そこから流れてきたのは、穏やかだけれども、力強く、説得力ある、吉永小百合さんの朗読の声。
いくつかの詩の朗読の後この『生ましめんかな』が流れてきて、
朗読が進む程、涙があふれてきて、あふれてきて、止める事ができず、、、
看護婦さんが声を聞きつけて心配して駆けつけて下さった程、
込み上げてくる思いがありました。。。
頭の中には中学の時訪れた広島平和ドームと記念館で見たショッキングな写真からイメージした焼け野原の広島、
そして朗読が進むにつれ、重苦しい世界が少しづつ私の中に描かれていきました。
暗闇の中の臭い、声、色。お産婆さんの勇気と気力。。
生まれて来ようとする赤ん坊の力強さと命がけの出産。
つい数時間前、無事この世に生まれてきてくれた娘に感謝する気持や、無事に出産し,母となり、安心してゆっくり横になっていられる今の幸せ、、、あまりに違う状況での生命の誕生に様々な思いが絡み合って、不思議な溢れ来る涙でした。
あの時、15年前は、朗読を聞いてこの平和な今無事に生まれてきてくれてよかったという思いばかりが強かったけれど、
今日は朗読で平和を世界中に呼びかけている小百合さんの行動力に刺激を受けました。。
ちっぽけな事に振り回されず、生きているうちに何かしなくっちゃあ,,,などと普段考えない事を考えてしまいました。